自動按分仕訳について
シンシステムデザイン
はじめに
- 光熱水費など、支払は一つであるが、それぞれの部門への費用の按分は、たいへん手間がかかります。
- そこで、次に説明する方法を行うことにより、自動按分の仕訳が可能になります。
- なお、この説明は、”らくらく会計”に共通しますので、実際の運用にあたっては、それぞれの会計に読み直してください。
以下の画面例や用語などは、「社会福祉法人会計」を使用しています。
按分比の設定
- 初期設定メニューにある「按分割合」を選択してください。

- 次のような按分比の設定画面が出来ます。
列幅は任意に広げることが出来ますが、下記例のように画面の上部に現在カーソルがある列の部門(経理区分)名が表示されます。

- 下図は、部門を広げた状態です。
この中に、按分したい割合を入れてください。
合計は、必ず100になるようにしてください。
按分したい科目に、按分比を入れたら、「再計算」のボタンを押してください。
按分比の設定が終わったら、この画面を閉じます。

【補足】
上記の按分割合は、100分率ですが、らくらく会計D版からは、1000分率に変わりました。
按分仕訳
- 仕訳入力の画面の右上に部門を選択するとメニューがあります。
自動按分をしたい場合は、「自動按分」を選択してください。

- 自動按分になっていることを確認して、次の例のように通常通り仕訳を入れてください。

- 仕訳伝票の印刷は次のようになります。
この例のように、一つの仕訳だけで、按分設定をしたすべての部門に仕訳が入ります。
訂正を行ってもすべての部門に反映されます。
元帳も同様に按分が反映されます。

- 内訳表での確認
内訳表を出力すると、次のように按分比に基づいて経費が按分されていることの確認ができます。

自動按分についてのQ&A
- 固定資産の自動按分は出来ますか。
出来ません。
自動按分が出来るのは、当年度に帰属する収入や支出のみです。
例えば、建物や土地などを各部門に分割すると、登記や減価償却などが非常に煩雑になりますので、通常は、もっともよく使用する部門または、全体を統括する部門で管理するようにしてください。
なお、詳しくは、税理士さんに相談してください。
- 自動按分と個別按分の共存は可能ですか。
可能です。
例えば、電気代を例に、ベースとなる費用は、自動按分にして、個別の電力メーターがある場合は、個別の電気代の仕訳が必要になりますが、その場合は、按分比の設定の有無にかかわらず、仕訳をしたい部門を選んで、通常に仕訳をしてください。
- 自動按分で端数が出た場合の処理はどうしているか。
計算上は端数のが出た場合は、按分比の一番大きい部門に端数がプラスまたはマイナスで調整されます。もし、按分比が同一の場合は、左列の部門で調整するようにしています。
- 按分比は運用途中でも変更出来ますか。
出来ます。
例えば、年度末などに、予算との対比で、按分比を変更して調整したい場合がありますが、按分比を設定した時点で按分比で、毎回再計算しますので、問題なくできます。
按分比を変更しても総額は、変わりませんので、毎月印刷されている「試算表」との整合性も問題になることはありませんが、按分比を変更して、既に印刷してある月の個別部門の試算表を印刷すると、金額は変わりますので、注意してください。